虐待から立ち直るために

心穏やかに、安心して社会生活を送りたい

院生の生活について

「大学院生です」というと、「好きなことをしていてよいね」、とか、「楽しそう!」と言われることがあります。けれど、「うーん。意外とそうでもないんだなあ…」と思って聞いています。

 

よく大学生は人生の夏休みなんて言います。確かに学部生のころは自由な時間も多くて、ゆっくりしていました。それなりに勉強をして、とりあえず単位を取ってという人も多かった気がします。

 

けれど院生は受動的に勉強をして良い成績を取るのではなく、自分が問題意識を持っていたり、一生をかけて研究したいと思う事柄に取り組んでいるので、オリジナリティを求めて新しいことを常に模索しなくてはいけません。こうやって書くとクリエイティブな感じがしますね(笑)

 

学問は積み重ねだという風に教えられています。小さなことであっても、それを少しずる積み重ね、知識を共有して、重ね続けることで揺るがない基盤を作り、そして社会に資することが出来ると思っています。

 

とはいえ気持ちばかりでは難しく、私自身は実家からの援助ゼロなので、奨学金(1種無利子貸与+民間の給付)と、バイトを2つ掛け持ちして生活しています。体がもたない!死んじゃう!(人はいつか死ぬ)と笑いながらも、ヒーヒー言っております。

 

民間の財団や支援をしてくださる企業には本当に感謝しています。いくつかそういう財団はありますが、とくに返還義務のない給付型の奨学金は、やはり多くの学生や院生が応募をします。コロナ禍でさらにエントリーする人の数は増えました。

 

私も1年間に20ほどエントリーして、やっと2ついただけている状況です。なので、院生の支援も増えてくれると、もう少し研究に取り組める院生が増えるような気がします。そしてポスドク問題もありますし、志を持った人が頑張ることが出来る環境があるといいなあと勝手な立場で思う日もあります。

 

けれど民間企業であってもアカデミアであっても、頑張ったということや過程は問題ではありません。結果が大事です。それは民間企業でも、どの場所でも共通してあることだと思います。むしろ、みんなが10000000%頑張っていることは「当たり前」だと思っています。けれどなんでもかんでも頑張った⇒即結果に繋がらないこともあります。

 

もしかしたら独立行政法人化している大学だからこその事情もあるのかな。たとえば慶応などの私立だと、なんとなく資金の潤沢な研究者や、親御さんにもしっかり資産のある院生も多いのかしら。そうしたら全力で研究に打ち込めますよね。くやちい…うらやまちい…なんて思っちゃいます(笑)

 

私立の医大だと、学部生のころからポルシェだレクサスだと高級車を乗り回しているらしいなんて聞きますものね。(そのうち1割でいいから欲しいなあと思う卑しさ。)

 

私の周りでは、研究室でアラームが鳴って、「わあああ!!バイトの時間だああ!!!!」と研究を中断して研究室から飛び出していく人もたくさんいます。

 

「そんなに大変ならやめればいいのに。」「就職した方が楽だったんじゃないの。」という意見もあるかと思います。けれどみんな強い問題意識や、社会や世界がもっと良くなるようにという意識で頑張っています。誰かを救いたい、幸せに暮らしてほしいと一生懸命考えている人が沢山います。

 

なので研究者の卵たちも頑張っているんだなあと、優しい気持ちで見守ってもらえたら嬉しいなあと思う今日この頃です。